2011年03月22日

京都市による東北関東大震災被災者支援の続報

先日お伝えした「東北地方太平洋沖地震に伴う京都市の支援状況等について」にある通り、毎日の様に京都市から支援隊が派遣されています。

また、「被災者の皆様への情報/京都市」の通り、市内での被災者受け入れとしての支援も既に開始されています。

  • 被災者を対象に京都都市内の市営住宅100戸を無償提供
  • 京都市内の滞在が1ヶ月以上に亘る被災者は本市に居住しているものとみなし入所申込を受け付け
  • 被災者は在住条件をとわず,一時保育利用料金は,無料
  • 被災児童・生徒の京都市立学校への転入手続,就学援助の適用手続簡素化

ただ、その中の被災者への市営住宅提供情報がPDFのため、情報を必要としている人が見つけ難そうなので、以下にテキスト化します。ただし、正式な文書はあくまで該当ページ及びPDFなので、あくまで参考程度ですが。

1.使用条件

(1) 対象者
当該地震にかかり、被災救助法が適用された地域において当該地震により罹災した方で原則として同居の親族がいる方。高齢者や障害のある方などは、単身で入居できます。
(2) 入居の期間
入居日から6箇月以内。ただし、更に6箇月の更新が可能。
(3) 家賃
免除
(4) 敷金・保証金
不要

申込み受付け

(1) 日時
平日の月曜日〜金曜日 午前8時45分から午後5時30分まで ただし、土曜日、日曜日及び祝日は除きます。
(2) 場所
京都市住宅供給公社 河原町お客様窓口 (中京区河原町通三条上る恵比須町427番 京都朝日会館3階)電話075-553-2701
(3) 土曜日、日曜日及び祝日の対応
京都いつでもコール(電話075-661-3755)までお問い合わせください。

申込みに必要な書類等(後日提出可)

  1. 罹災証明、免許証、保険証のいずれかがある場合は持参ください
  2. 印鑑

問い合わせ先

京都市住宅供給公社業務課(電話075-223-2701) 京都市都市計画局住宅室住宅政策課(電話075-222-3631)

被災者への市営住宅提供情報は以上です。15日に1件、16日に5件の入居があったそうです。既に京都に避難していたのでしょうか。

一方、「京都市災害ボランティアセンターお知らせ」には、まだ京都災害ボランティア支援センターによる支援ボランティアの募集はありませんが、民間組織による支援のためのボランティア募集及び物資募集の情報が掲載されています。関西でも複数のNPO等が共同で専門家集団を派遣したり準備している動きがいくつかあります。

(22時13分追記)
posted by 吉永ゆうき at 20:52 | Comment(0) | 消防・災害・安全

2011年03月16日

東山に計画されている高級外資ホテルで板挟みの京都市

日経新聞の「フォーシーズンズホテルが京都進出 14年開業目指す」によると、世界的に有名な高級ホテルチェーン、フォーシーズンズホテルアンドリゾートが、京都市東山区にある「東山武田病院」の敷地を賃借して、2014年2月のホテル開業を目指す方針を固めたそうです。

東山武田病院は、以下のGoogle画像の通り東山通に面していて、国立美術館や三十三間堂の近くにあります。 googlemap.jpg Google Mapで見る
ストリートビュー googlestreet.jpg

京都市では、2010年3月に策定した「未来・京都観光振興計画2010+5」にある通り、観光分野において「世界的な知名度の高いホテルの誘致」や「ラグジュアリー層に対する誘致の強化」にも力を入れることにしています。今回のフォーシーズンの計画も大歓迎だと思います。

一方、先ほどの日経の記事の中で気になるのが「敷地の一部は現在、京都市の用途規制によりホテルなどを建設できない。市は外国人観光客を誘致するため、用途規制を外す特例での建設許可を検討するとみられる。」という部分です。

用途規制とは、用途地域による用途の制限と言って、エリアごとに相応しい土地の使われ方を定め、より良い土地の使われ方を誘導する規定です。確認したところ、この敷地は「第一種中高層住居専用地域」「第5種風致地区」であり、第一種中高層住居専用地域は「中高層住宅の良好な住居の環境を保護するための地域」で、ホテル・旅館の建設ができません。 用途地域及び高度の指定 yoto_kodo.gif 景観施策による指定 keikan.gif

日経の記事にある「特例」は、この用途地域を変更し、ホテルを建てられる状況にするということですが、京都市は新景観政策を推進するため、個別の敷地での細かい変更は慎重になっています。不動産業界から異論が出つつも、より良い空間をしっかり整備していくことで、土地や建物の価値を高めようという意図を頑にしています。その前提となるのが、将来にわたって新景観政策の通り建設が進められるということです。お互いに少しずつ譲り合って我慢しあって良い空間が出来るはずが、後からコロコロ変わるというのでは、良い空間は生まれ難くなります。また1回だけなら、と「特例」を一度出してしまうと、その後「特例」が出やすくなります。(参考記事:「京都市景観規制 不動産取引での影響は/京都」毎日新聞)

吉永ゆうき的視点:観光と景観、どちらを優先するのかは難しい所ですが、京大病院、山ノ内、京都会館で特例を出してきた様に、京都市は「特例」を認めることになると思います。そしてズルズルと新景観政策が骨抜きになるか、不動産業界からの反発が強まる様にも思います。

(2011年3月22日22時21分追記)
posted by 吉永ゆうき at 14:04 | Comment(0) | 建築・景観

2011年03月14日

東北地方太平洋沖地震について京都市により義援金箱が設置された

本日、京都市により義援金箱(募金箱)が設置されました。義援金は,日本赤十字社を通じて,被災地の復興支援に役立てられるそうです。設置される場所は以下のとおりです。

  • 市役所本庁舎正面入口及び北庁舎入口
    受付は,平日の午前8時45分〜午後5時30分
    領収書の発行はできません
  • 14区役所・支所まちづくり推進課
    受付は,平日の午前8時30分〜午後5時15分です。
    領収書を御入用の方は,窓口にお申し出ください。
  • 事業所等
    受付は,各施設の営業時間と同じです。
    領収書の発行はできません。
    主な事業所等:地下鉄烏丸線各駅,地下鉄東西線各駅,各図書館、各青少年活動センター等

東北地方太平洋沖地震災害に対する義援金の受付について

posted by 吉永ゆうき at 12:36 | Comment(0) | 消防・災害・安全

東北地方太平洋沖地震に伴う京都市の支援状況と京都災害ボラセンからのお願いまとめ

京都市は、14日1時現在までに以下の支援を行っています。

  • 緊急消防援助隊29隊(消防車両28台,ヘリ1機,消防職員110名)の派遣
  • 救援物資派遣隊及び派遣車両(先導車1台,給水車2台,救援物資トラック4台,市バス1台,職員18名)の派遣
  • D-MAT(災害派遣医療チーム:市立病院から医師1名,看護師1名,薬剤師1名)の派遣
  • 帰宅困難者への京都市宇多野ユースホステル利用料の減額(半額)

各派遣隊及びチームは既に現地に到着し、福島県、宮城県で活動中です。各支援の詳細含め、今後も「東北地方太平洋沖地震に伴う京都市の支援状況等について」にて、最新の支援状況が随時掲載されると思われます。

一方、13日10時30分に「京都災害ボランティア支援センター」として、京都市災害ボランティアセンター、京都府災害ボランティアセンターが共同で「府民、市民の皆様へ(お願い)」を発信しました。以下、一部引用します。

電話における現地へのボランティア情報の収集や、現地への支援物資の送付などは、さらなる混乱を招く恐れもあり、被災された方や救助を行う方にとってかえって迷惑となり、迅速な救助活動等が行われなくなる可能性もあります。つきましては、皆様方におかれましても、直接現地へ電話で問合せをされたり、訪問されるなどのことはお控えくださいますように強くお願い申し上げます。

京都市災害ボランティアセンターは、災害時のボランティア活動に関する総合調整を行う目的で、2006年4月に、京都市、京都市社会福祉協議会、きょうとNPOセンターの3者共同で設立されました。今後、被災地各地でのボランティア募集があれば、「京都市災害ボランティアセンター お知らせ」に情報が掲載されると思われます。

東北地方太平洋沖地震について、インターネットを通じ様々な情報が飛び交っていますが、情報の大元の発信者を冷静に確認した上での行動が良さそうです。以下に、参考になりそうな情報を列挙しておきます。

また、被災された人や地域への支援だけでなく、今後起きるかもしれない災害のために、自分の身の回りの確認をすることも大切です。以下に、京都市関連で参考になりそうな情報を列挙しておきます。

posted by 吉永ゆうき at 02:29 | Comment(0) | 消防・災害・安全