2009年5月3日追記:保健衛生推進室保健医療課の相談窓口(222−3421)が曜日関係無しの24時間体制に移行しています
2種類の新型インフルエンザ?
今ニュースをにぎわしているのは「豚インフルエンザ」と言われるものだが、一方少し前まで新型インフルエンザと言えば「鳥インフルエンザ」だった。これらはどちらも同じくインフルエンザウイルスを原因とする感染症だが、そのウイルスの種類が違う。今話題の豚インフルエンザが「H1N1型」で、2004年頃ニュースになった鳥インフルエンザは「H5N1型」。これ以外にも多種のインフルエンザウイルスが存在する。ちなみにSARS(サーズ)は似た症状が出るが全く別のコロナウイルスによるもの。
ちなみにウイルスは加熱すれば死滅するので、豚肉も加熱調理すれば問題ないらしい。また、「日本の豚は世界でもトップレベルの衛生状態で飼われており、飼っている方もまったく心配(する必要)はない」とも。「農相『豚肉は問題ない』/冷静な対応呼び掛け」(京都新聞)。それから補足情報として、現在の鳥インフルエンザの分布(国立感染症情報センター)と豚インフルエンザの感染や報道の状況をGoogleマップで視覚化した8つのサービス(WEBマーケティング ブログ)。
死亡者が出たというニュースで恐ろしい病気と想像する人もいるかもしれないが、不治の病でも必ず死ぬ病気でもないので、そこまで怖がる必要はない。しかし、感染症なので、いつどんな所で自分が感染するかもわからないし、軽くやり過ごせるレベルの症状ではないため、しっかりと予防と対処法を考えておきたい。
予防方法や疑わしい症状の時の対処は?
豚も鳥も、予防方法は同じで、
- うがい、手洗い(消毒用アルコールも有効)
- 体力をつける(パワーやスタミナではなく、きちんとした食事や規則正しい睡眠をとること)
- マスクの着用(健康者の着用の意義は両論あるが、感染者の着用は感染拡大防止のために必須)
- 人ごみを避ける(できるだけ外出しない。GWの外出でも山とかなるべく人の少ない所に出かける)
- 自分は大丈夫と思わない心がけ(既に日本国内でも潜伏期間の感染者がいる可能性は十分にある)
もし、インフルエンザかもと思ったら、医療機関にいく前に、保健所の発熱相談センターに電話。タミフルは48時間以内が良く効くらしく、発熱相談センターへの連絡や対処は早い方が良い。
各保健所及び保健医療課に発熱相談センターを設置し,市民の皆様からの相談に応じるほか,新型インフルエンザが疑われる患者と医療機関の連絡調整を行います。 各保健所(平日 月〜金曜日 午前8時30分〜午後5時) 保健衛生推進室 保健医療課 222−3421(午前9時〜午後10時※2009年5月3日追記:曜日関係無しの24時間体制に移行しています) 保健医療課ではGW中も平日と同様の対応を行います。
- 北保健所
- 432-1438
- 上京保健所
- 432-3221
- 左京保健所
- 781-5171
- 中京保健所
- 812-0061
- 東山保健所
- 561-1191
- 山科保健所
- 592-3050
- 下京保健所
- 371-7101
- 南保健所
- 681-3111
- 右京保健所
- 861-2177
- 右京区役所京北出張所
- (0771)52-1816
- 西京保健所
- 392-5690
- 西京保健所洛西支所
- 332-8111
- 伏見保健所
- 611-1161
- 伏見保健所深草支所
- 642-3101
- 伏見保健所醍醐支所
- 571-0003
京都市新型インフルエンザ対策マニュアルP172「新型インフルエンザ相談窓口」より電話番号のみ抜粋。
京都市の対策
- 「新型インフルエンザ対策マニュアル(PDF:2.35MB)」の策定(4/24、政令市初、「まん延期」に市内10病院を新型インフルエンザだけ扱う専門病院に切り替え等)
- 「豚由来インフルエンザ対策情報室」の設置(4/27)
- 「京都市新型インフルエンザ対策本部」の設置及び第1回本部会議の開催(4/28)(会議資料PDF:122KB)
- 各保健所及び保健医療課への「発熱相談センター」の設置(4/28)
- 「新型インフルエンザの啓発パンフレット(PDF:7.92MB)」の作成・配布(4/29)
それ以外の情報は、現時点で以下の2つのページに集約されている模様。
- 「メキシコ及び米国等における新型インフルエンザの発生について」(パンフレット、発熱相談センター、対策本部会議、対策室設置、厚生労働省へのリンク)
- 「新型インフルエンザ対策」(各国発生状況、厚生労働省の新型インフルエンザ対策関連情報、平成17年11月21日からの京都市の取り組み、新型インフルエンザ対策マニュアル、Q&A、京都府・京都市新型インフルエンザ対策ガイドライン)
京都市の対策で不足していると感じること
市内で「感染者数は58万8000人、死者は最大で1万1760人に上ると推定」しているのだから、消防や交通、水道等市民の生活に関わる部局の職員もそれなりの人数が感染すると予想される。マニュアルや会議の資料を見る限り、保険施設や医療機関での対策は(素人目に観て)きちんとされているように感じるが、そういった部局での人員不足の際にどういった体制でどのように業務を行うのか、まで対策が立てられている必要があると感じるが、対策の有無は不明確。
さらに、電気やガス、物流や小売り等の民間企業でも人員が不足すると思うが、その際に市としてどのようにフォローしていくのかも不明確。例えば食料や日用品が必要な人の手に届かない場合の、物資の備蓄がどの程度されているのか、など。ちなみに、事業所向け、地域・家庭向けの対策指標は既に用意されている。「事業者・職場における新型インフルエンザ対策( PDFファイル ,386KB)」「個人及び一般家庭・コミュニティ・市町村における感染対策( PDFファイル ,341KB)」「個人向け啓発資料( PDFファイル ,212KB)」
また、イスラエルでは「豚」という言葉を口にしなくてすむよう、「メキシコ・インフルエンザ」と呼称することを決めたそうです。メキシコから風評被害で文句言われたりとか、無いんですかね。「病名を「メキシコ・インフルエンザ」に、イスラエル保健副大臣」(AFPBB Nwes http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2597208/4079475)
一方、記事でも書いた発熱相談センターに、30日までで330件の問合せがあったそうです。ちなみに京都府ではタミフルなどの抗インフルエンザ薬を21万人分備蓄しているそうです。「新型インフルで電話相談330件/京都市と府開設」(京都新聞 http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009050100036&genre=C4&area=K00)「冷静対応申し合わせ/豚インフルで京都府が対策推進会議」(京都新聞 http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009042600151&genre=C4&area=K00)