2009年06月08日

第3回市庁舎整備懇談会のレポート

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14時から本能寺会館(傍聴1人)。傍聴者もお茶をいただきました。

1回目は骨子検討。2回目は市民のための市役所機能。3回目の今回は座長曰く「一番の懸念事項」の必要面積確保。

冒頭で、事務局の資料に対し、「現在位置前提になっている。立地に対してまず議論すべき。」座長「事務局と相談した結果、この懇談会では現在地での整備前提で議論する。」

経済同友会から南部開発についての資料(委員と事務局のみ配布で詳細は不明)提出。渡部委員から補足説明。「議論するのにwhereは大事。同友会は以前から南部開発について提言してきた。立て替えの話が始まったら現在地立て替えにすり替わっている。古都の維持は賛成だが京都の経済・産業発展は必要。」

進め方について事務局から「結論は出ていないが、市の認識は市会での星川副市長の発言から、現在地が現実的、妥当としている。この懇談会ではどういった市庁舎が必要で、現在地整備の場合の検討をお願いしたい。」

座長:今回の敷地でやったらどうなるかを議論するのでいいと思ったが、委員の意見によっては懇談会のスケジュールを変えてでも議論してもいい。

副座長:立地の検討は総合的なシミュレーションが必要だが、この懇談会のメンバーでは難しい。(交通の専門家がいないなど)

渡部委員:今回立地についての結論を出さなければとは思わないが、現在地での整備が既成事実にならないようにすべき。開催頻度も検討すべき。

吉永優樹的視点:立地が決まってないのに上物の議論するのは人、金、時間がもったいない。立地が現在地以外となったら同じ議論をやり直す必要がある。立地についての意見が出るのは目に見えているのに、なぜ見切り発車したのか、疑問。現在地での整備にしたいのであれば、その根拠を示すべき。

とりあえず今回は用意された議題について話し合うという事になり、コンサルから資料説明(分):前回までの議論は「外ビル解消」「本庁舎保存活用」「広場の保存活用」。全体の半分以上を改修する場合、既存部分も現行法に適用させる必要がある。また上階での渡り廊下も現状形式は不可。それを踏まえて4案提案。寺町臨時駐輪場の場所に分庁舎建設、西庁舎の立て替えは共通。違いは不足分の面積の対処(押小路上部or広場地下or分庁舎階層増or外ビル)。

吉永優樹的視点:各案に市民のためのスペースは含まれていないし、広場地下案は費用概算があいまい。機能別の必要面積の根拠がわかりにくい。どんな業務(会議とか書類作成とか市民応対とか)で、どれだけ面積が必要なのかもう少し詳しく示さないと、議論の材料として不足。あと、説明に時間かかりすぎ。

中井委員からガバナンス論の説明。(市庁舎整備の考え方の参考資料のようだが、傍聴者には資料が配付されていないため詳細不明。)

渡部委員:かなり無理がある。今後京都市はどうなっていくのか。市南部の他市との合併を想定し、資料で提示されている数値より大幅に広い面積を確保する必要がある。1000坪×20階くらいの建物を坪70万円くらいで合理的に建てるべき。また、工事中の移転費用は資料の数値に含まれていない。

栗山委員:必要面積を精査する必要がある。区役所のあり方も検討した上で、市役所に求められる機能を考えるべき。大きく1つに集めるのではなく、分散も検討が必要。また、環境都市を考えると、まちの真ん中にゼストの地下駐車場はもう少し小さくてもいい。ゼスト御池と併せて市庁舎のスペースとしての活用法があるのでは。

木田委員:市民に理解を得られないのではないか。市民のスペースは含まれていません、となっているが、その必要面積も検討した上で、各案を検討すべき。

藤本委員:国交省基準に合わせただけでいいのか。合理化、効率化だけで語ってはいけない。京都らしさが出来れば。

座長:58000平米でいいのかという話が続いている。それを前提で案から選ぶのは議論が小さくなる。集中すべきは集中し、分散すべきは分散する。

細田委員:必要面積に合わせるのか。理想的な面積を確保するのか。必要面積の算定根拠は?

事務局:今の本庁舎の職員数×国基準面積。

中井委員:市庁舎を見学した際に、歴史的な建物で仕事するのはわくわくするが、狭いのは大変だなと感じた。

渡部委員:道州制になれば、京都府庁舎は不要になる。道州制も踏まえた議論が必要。費用が高いという声があるが、耐震制のこともあり、必要な物にはきちんと投資をすべき。

高山委員:海外では行政機関が質素。これだけの費用をかけてどう市民サービスを提供していくのか。

池坊委員:広場の活用を検討すべき。

石田委員:導線が見えずに広さだけ確保している。また、執務の改善も必要。その上で、何にどう使うのか検討すべき。陣取りだけの検討ではダメ。

副座長:分庁舎は地下2階?(事務局:その通り)もっといろいろな形で検討すべき。花折断層の地震に耐えられる耐震構造が必要。

川七委員:外ビル解消と面積確保をめざしているように見られるが、わかれていても機能するのであれば、すべてを集約しなくてもいいと感じた。廃校も活用してはどうか。

座長:実は事務局にはJ案まである。広場をどう活用するかも大事な話。現行の業務に経験的にこれだけの面積が必要ということはわかった。200億くらいかかるということもわかった。将来業務のシステムがどうなっていくか、どんな業務をしているのか、踏み込んだあり方の検討をしないと話が進まなくなっている。場合によってはシンボリックにしてしまって、高さ規制を大幅に緩和したり、南部を活用することも検討の余地がある。今後の会議で業務のあり方について踏み込んだ議論をする必要がある。市からのシナリオと違うことを言っているが、みなより良い市庁舎をということでは同じ。

渡部委員:道をつぶしたり、高さ規制をやぶるのはすべきではないと思う。

行財政局長:本庁舎を残すのであれば、何のために残すのであるか議論が必要。

廣野部長:市ではなかなか議論できない高さ規制の話などもしていただきありがとうございます。市庁舎についてすべてをこの懇談会で話すことは困難で、この会議では現在地での整備という前提でお願いしたい。

座長:その部分はきちんと明らかにしておかなければならない。

懇談会終了。次回は8月5日午前の予定。事務局のスケジュールでは環境をテーマに話し合う予定だったが、変更になりそう。次回もおもしろい会議になりそう。

会議後、コンサルらしき人が話してたこと「議論してほしいことを話してもらうのは難しい」わざと不十分な案を提示して各委員の本音を引き出そうというもくろみかと思った(そして座長の運営も併せてその通りになった)が、そうでもなかったみたい。思惑通りに話してほしいならそういう資料を作るか全員にシナリオを渡しておけばいいのに。




posted by 吉永ゆうき at 16:47 | Comment(0) | 傍聴レポート
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