22年度が今日から始まりましたが、市から予想外の発表がありました。
現在、市は多額の借金を抱えて財政難に苦しんでいますが、その要因の最たるものが市営地下鉄です。
- 「京都市 早期健全化団体転落の恐れ 11年度にも 財政不足が深刻化」(京都新聞)
- 「京都市、財源不足1117億円拡大 18年度、生活保護費など拡大」(日本経済新聞)
- 「再生団体転落なら負担増 京都市試算 市民税年1万円増」(京都新聞)
- 「京都市バス・地下鉄事業経営健全化有識者会議」(京都市)
- 「京都市が健全化案 地下鉄支援10年で1000億円」(日本経済新聞)
この問題を解消するために、鳥丸線は車両、設備ともに近畿目本鉄道に売却し、東酉線は営業を終了し、現代の京町家に転用するというのです。
- 「京都市、環境配慮住宅を推進 「平成の京町家」認定基準策定へ」(日本経済新聞)
- 「「平成の京町家」検討プロジェクトチーム」(京都市)
比較的順調な経営の鳥丸線を売却し、売却益での借金の減少はわからないでもありませんが、地下鉄と京町家とは相容れない気もするので、どうつながっているのか、市の発表を引用します。
- 現代版うなぎの寝床。間口数十メートルに対して奥行きは17,500メートル。
- 地下深くにあるため夏涼しく冬暖かい、環境モデル都市に相応しい高断熱。
- 100年以上安心の耐震性。(木造住宅 進まぬ耐震化 京都市助成制度 件数伸び悩み:京都新聞)
- 倍増する留学生の居住スペースの確保。
- 駐車場付き。
- 歩くまちにふさわしく、家の中でも歩く生活。
- 京町家に泊まってみたいという観光客の需要に応える。
細長いから京町家ですか。耐震性は確かにその通りですが、これで借金の解消に繋がるのか疑問です。歩くまちと言っているのに駐車場は必要なのでしょうか。そもそも歩きたくなるのではなく、必然的に歩かざるをえないのは、苦痛にしかならない気もします。インフルエンザは下火になったとはいえ、一日中日光が入らないのは衛生状態に不安が残りますし、ゴミの回収とかもどうするのでしょうか。
借金の解消についてよく調べてみると、東酉線全体を4000戸に区切り、1泊当たりの室料が1千万円とのこと。なんだ1万円なら興味本位で1泊してみるのもありかもと思いましたが、1「千」万円でした。一月だと約3億円。電車の営業をしないならもう少し抑えられると思いますが、やはり仲介のせいでしょうか。全室埋まるとはとても思えません。見込みの甘さを、また市会で指摘されそうです。
ちなみに、本日4月1日はエイプリルフールです。