2010年08月04日

第3回山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会のレポート

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山ノ内に大学が出来そうです。

第3回山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会

2010年8月4日14時から国際交流会館特別会議室

傍聴は5人だが、傍聴席は6人。委員の飲み物は伊右衛門。東山が目の前にせまる、眺めの良い会議室ですが、窓を背にして傍聴。写真はロビーからの眺め。

過去2回欠席だった副座長があいさつ。「大学が一番に浮かんだが、観光施設の誘致も考えた」

経過についての資料に、前回の会議で「大学を中核施設とすべきとの意見が多数」とあるのが気になった。確かに大学の話が何度も出たが、「中核とすべき」が「多数」だったと言い切れるとは思えないので、どうでしょうか。

ただ、今回の資料では大学を中心にしましょうとしか言いようがないので、事務局内では大学という方向性で考えているのでしょう。

資料を要約してみます。

案としてあげられた「大学」「病院」「ホテル」「ミュージアム」「健康施設」のうち、面積当たりの集客効果は大学とミュージアムが高いが、ミュージアム単体で敷地を使うことは想定しにくく(既存施設との差別化が必要、大規模な物は国や自治体、大学による設置が通例)、大規模な例の多い大学が妥当。大学へのアンケートによると、回答30校の内20校が可能性無し、5校が検討の余地あり、3校が大いに興味、1校が具体的検討したい、1校がその他。校舎以外に体育館、図書館、セミナーハウス、多目的ホールを検討。

また、以前読売新聞にあった「地下鉄増客のうち○○人分を想定している」という記事のことは、今日こそ委員に説明あるのでしょうか。もしくは記者の勇み足でしょうか。

委員:資料では大学は文系を前提としているが、他の学部の場合は順位が全て変わってくるが?>コンサルから。>コンサル:文系の方が学生が入る。理系だと効果が低い。試算は文系しかしてない。芸術系は文系の1.5倍になる。

吉永ゆうき的視点:文系でなければ検討に値しないのか?という様な質問かと思われる。前回会議でも、芸術系や医療系の話も広がったのに、文系しか調査してないのはもったいない。

委員:容積率が変わったら?>数値も変わる。

委員:芸術系はもうかるのか?>委員:そうでもない。

事務局:解体工事、埋め戻し含め概算で27億円かかるという試算。埋め戻さないなら7億円減る。地下の構造物を利用するならさらに減る。

委員:パーソントリップの数値は学生や宿泊客の数値か?コンサル:従業員や職員は含めてない。>委員:なぜ従業員を含めてないのか?>今回はそういう前提で試算した。>委員:そうなると資料の「1日当たり地下鉄乗客増加」はあてにしていいのかわからない。>事務局:次回までに資料を用意します。

吉永ゆうき的視点:一日当たりの増客数を出しているが、夏休みや春休みにほとんど学生が通学しないことは、考慮しないのだろうか? 学部によって通学の頻度も変わるだろうに。

委員:これって簡単な計算しかしてないですよね? 今、わたしも計算してみた。単に指標なのであまりあてにしなくていいのかなと。

委員:複合的に考えた場合、病院、ホテル、ミュージアムを複合させたら文系大学と集客はあまり変わらない。

委員:ここならではの、かけ算的な考え方をしなければならない。

委員:「地下鉄増客」だけでとりあえず総合大学など「来てくれるところを考える」のでなく、長い視点で考えたとき、京都の強みとなるような大学を誘致することを考えるべき。

委員:工業団地ではこれだけ興味を示してもらえないはず。37大学の内9大学が興味を示している。>委員:強気にある程度の条件を設定しても来てもらえるだろう。京都以外の大学、海外も含め対象とすべき。

委員:日本を研究しているような海外の学校や研究所の単独ないしは共同の拠点があれば、京都の国際的な競争力やブランディングにつながる。

委員:一気に開発する場合も、少しずつ開発する場合も、施設規模の設定に自由度を持てる大学は、良い。

座長:大学を中核施設とすることで良いか?>一同:異議無し。

委員:大学が全体を占めるがその中に付加機能を盛り込んでもらうのか、大学は一部で、別途付加機能の施設が建つという考えか?>事務局:前者。事業者提案を募集する中で、付加機能が含まれることを想定している。その方向性を議論してほしい。

委員:「開かれた」という意味が重複しているのではないか? 浄水場だけでなく、蹴上とつながってる、東西線でもつながってる、そういう歴史的な意味も文言に含めたい。

委員:開かれたとあるが、地域にも開かれた場所であってほしい。>事務局:開かれたと資料にあるのは、敷地境界のフェンスが低い、というイメージ。>機能的にも地域にひらかれてほしい。

委員:魅力ある地下施設なので、デジタルアーカイブとして、後々体感できるように。

次回は8月24日。ふさわしい都市計画条件や、条件を検討。9月上旬の第5回で方針案の確定。パブリックコメントを挟んで10月下旬の第6回で方針確定。


posted by 吉永ゆうき at 16:39 | Comment(0) | 山ノ内浄水場跡地

2010年06月18日

これまでの山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会の会議資料

第1回山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会の会議資料及び議事録と、第2回山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会の会議資料が公開されています。

第2回の議事録も、そのうち同じページで公開されると思います。

ちなみに、一昨日の16日に委託業者の審査が行われたようです。ひとつ気になるのは、仕様書には第2回以降の審議会の運営が委託内容に入っていたと思いますが、業者が決まるのは第2回が終わってからだったということです。仕様変更でしょうか。

仕様書については「気になる山ノ内浄水場地下施設と跡地活用方針検討委員会日程」(6/8)を、それ以外のこれまでの経緯は「第1回京都市山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会のレポート」(5/23)や、「第2回京都市山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会のレポート」(6/15)、「山ノ内浄水場跡地がいよいよ動き出します」(5/19)、をご覧ください。

ついでにもうひとつ。第1回での「地下鉄増客1日5万人の内、何人分をこの跡地活用で見込んでいるのか」という様な委員からの質問への回答は、第2回の中では特になかったのですが、直接各委員に報告されているのでしょうか。新聞報道によると「6500人分の増員を見込んでいる」そうです。

posted by 吉永ゆうき at 09:10 | Comment(0) | 山ノ内浄水場跡地

2010年06月15日

第2回京都市山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会のレポート

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これまでの経緯は「第1回京都市山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会のレポート」(5/23)や、「山ノ内浄水場跡地がいよいよ動き出します」(5/19)、「気になる山ノ内浄水場地下施設と跡地活用方針検討委員会日程」(6/8)をご覧ください。

6月14日18時から職員会館かもがわにて。

傍聴席には3人。委員の飲み物は今回も疎水物語です。

初めて出席の委員の自己紹介から始まりました。

委員:この浄水場は小さい時から何度も見てきた。病院併設の医学部や、近いので外大との連携はどうか。

委員:京大の吉田と桂の両キャンパスの中間にあるので、度々通る。上海で既存施設のリノベーションが良かった。古い工業施設が複合商業施設になってた。エコミュージアムはどうか。地域の生活文化を守る考え方。水に限らず、何か場所の記憶を継承できるものが良い。

今日の議題は、「立地を誘導する施設(又は機能分野)について」です。

資料として、これまで発言のあった「文教・研究機能」「医療・福祉機能」「観光機能」「その他」の4機能とそれぞれの施設例、誘致した場合の効果が示されました。「その他」には「先端技術企業」「若い人を引き寄せる施設」「エコミュージアム」が挙げられています。誘致効果の資料は、庁内で課題を検討した際に出てきた以下のの11種類の施設について、それぞれ「政策目標等」「地下鉄増客への寄与」「波及効果等」「税収への影響」「現行の用途制限上の建築可否」が示されています。いずれウェブサイトにアップされると思います。

  • 大学
  • 美術館・博物館等
  • ホール等
  • オフィスビル、スタジオ、研究所、工場等
  • 百貨店、ショッピングセンター、アウトレットモール等
  • 劇場、映画館、演芸場、観覧場
  • 遊園地、テーマパーク、温泉
  • スタジアム、アリーナ等
  • ホテル、旅館
  • 病院
  • 児童、高齢者、障害者等

他に資料として、周辺地図、前回の議事録、審議会のスケジュール案が示されています。7月に第3\xA44回、8月に第5回、パブコメを挟んで10月に第6回の予定です。

以下、主な意見ですが、マイク不使用で発言が聞こえにくいこともあったので、聞き間違えや不十分な理解もありえる状態でのメモであることをふまえて、お読みください。

委員:大学と言っても医療系やイノベーション系では、分けて考える必要がある。

委員:地下鉄で無料パスはあるか?>地下鉄では70歳以上に有料で、障害者には無料で優遇措置をしている。

委員:前回、単独の大学ではなく複数の大学や学生が複合的に集まる方が良いと提案した。美術館よりアクティブで発信する様なアートセンターも市内に不足している。医療とアートの融合でも良い。資料では4つの機能に分けられているが、一つに絞らずに、またがる複合施設でも良い。

委員:京都市の現状認識は?>都市計画局から回答。市西部は道路が足りないが、機能としては大学系、物づくりに寄与する機能、病院機能が求められているのではないか。

委員:5つの大学からの問い合わせは、具体的な提案があるか?>質問されただけで提案はない。

委員:文教芸術分野は直接は収入につながらないので、将来の担い手になるような働き手の働く場所があれば、家賃収入になる。現状、働く場所がないので大学卒業後は、みな東京にいってしまう。

委員:外国から医療検査を受けに来る人が増えている。人間ドックと併せて観光も出来るようなプランも良い。

委員:オフィスの需要は少ない。国内で奪い合いになっている。海外の大学では収入の3分の1を医学部や病院で得ている。

委員:普遍的なオフィスビルではなく、京都らしい施設の一部にオフィススペースがあるイメージ。

このあたりから、他の委員の意見に触発されて、マイクを使わずにクロストークしていく委員が増えてきた。

委員:クリエイティブな場所があれば、寺社に飽いた人でも、世界中から若者が集まる。客単価は安いかもしれないが、みな、地下鉄には乗る。

委員:深くて大きな地下空間を更地にするには費用もかかるし、廃棄物も出る。空間を活用出来ると良い。先端医療も良いが、住み続けられる予防医療に力入れるのも良い。力を入れたいという企業はいるか気になる。

委員:地方都市に収まらない特別な都市。日本の中で特別な都市と位置づけて、日本の国の中でどうしていくか考える必要がある。企業も京都のまちにもっと投資すべき。

委員:浄水場の跡地なので、水の記憶はずっと残る。京都は水のまちで、お酒のまち。世界中のお酒が飲める施設でズラっとお酒が並んでいたら、絶対行く。

委員:誘致する時に、車に乗らずともあちこち行けるという利点をアピールすることが大事。

委員:医療も高さ制限は緩められる可能性はあるか?>現時点でまったくありえないとは言えないが、周辺との調和を図る等は必要。ここにふさわしい施設かどうかということを議論してほしい。

座長:ここまでの話をまとめると、4つの枠を取り払うと、大学、それも健康を中心にした複合的な施設。アート系、産業系な施設をつくりましょうという複合的な施設。大学でも文系大学という話は出ていない。大学は、医療を中心にした複合施設の場合と、そしてシンプルに文系の大学を入れた場合との比較で調査してもらうというので良いのではないか。

委員:更地にして立て直す場合と、今の施設を残す場合でコストが大きく変わる。機能だけでは検討できない。更地にする場合の費用試算も必要。数字はいくらでも操作できるので、機能によってどれだけ費用が変わるかという比較は、現時点であまり意味がなさそう。この段階で数字を出すと信頼性の低い数値になりそう。

事務局:今の資料は庁内の議論の結果であって、数値の裏打ちがあるわけではない。議論に数字の比較を行う上でのモデルが必要だと考える。そこまで精密なものではないが、一般的なモデルを作成し、需要を調査していくことを考えている。

委員:多くの場合、こういった試算は外れる。全く意味が無いわけではないが、信じてはいけない。我々はジャッジするのではなく、議論する。信頼できるモデルになるのか?>比較検討には、まず一般的なモデルが必要だと考える。

委員:京都の未来に何が必要か考える機運をつくる必要がある。右京だけではなく、全市、全国に関わる施設になる。

吉永ゆうき的視点:既に複数の案が出ているので、それらの可能性について、委員同士で論じあってはどうだろうか。本当に、言う通りの効果や集客になるのだろうか。専門家が集まっているのに、単にアイデアを出し合うだけの場に終わってはもったいない。その結果を踏まえてからモデル化しても遅くないと思う。公開でできないなら、素直に退席するので、ケンケンガクガクとことん突き詰めてもらいたい。

委員:自社の施設でも、わくわくする部分が減っている。そういうことを盛り込みたい。

委員:解体の費用や、温泉を掘る費用は、どれほどになるのだろうか。そういう条件も提示する必要がある。御池通り挟んで一体化出来たらよいが、別々に少しずつ進めていくのもアリだと思う。

委員:記憶を残す。世界中から若者を集める。京都で新たに仕事する人をサポートする。これらを大事にしたい。

座長:市内に医療系の企業がいくつもある。それらと連携出来る案も考えられたい。出てきた案を出来るだけ漏れなく、調べていただいた上で、議論していけたらと思う。

事務局:次回は7月上旬と考えている。具体的な試算モデルについては座長と相談する。

以上で終了です。

吉永ゆうき的視点:ここまでの話だと、「先端・予防医療の研究教育施設と併設病院を中心とした複合施設」になるか。機能とは別の視点では「交通利便性の高い立地をふまえつつ、既存施設の特性(水)や空間を活かす」にも集約されつつあったと考える。今日、委託応募が締め切られるが、次回が7月上旬だと、それまでに十分な調査や試算モデル作成が出来るのか若干疑問。


posted by 吉永ゆうき at 08:39 | Comment(0) | 山ノ内浄水場跡地

2010年06月08日

気になる山ノ内浄水場地下施設と跡地活用方針検討委員会日程

これまでの経緯は「第1回京都市山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会のレポート」(05/23)や、「山ノ内浄水場跡地がいよいよ動き出します」(05/19)をご覧ください。

1回目の委員会で「地下鉄増客1日5万人の内、何人分をこの跡地活用で見込んでいるのか」という様な質問が委員からありましたが、その時の市の回答は増客にプラスになる様にとしているだけで具体的な数値は無いとのことでした。

ところが、6月2日付の読売新聞「跡地活用 京都市 地下鉄誘客へ」では、「市は、地下鉄の経営健全化のため、2018年度までに1日あたりの利用客数を5万人増員する計画を立て、この跡地の有効活用で6500人分の増員を見込んでいる。」とあります。おそらく記者のの取材に対して、市の担当者か広報担当から数字が出たのだと思われます。この数字は跡地活用方針検討に重要だと思うので、次回の会議に委員に伝えられることと思います。

そこで気になるのが次の委員会の日時ですが、京都市情報館の審議会等開催案内ページには、まだ出ていません(2010年6月8日14時半現在)。一方、同じ京都市情報館の別ページ、「山ノ内浄水場跡地活用方針策定に係る調査業務に関する質疑・回答」に、「Q.第2回委員会の開催時期について > A.6月14日に開催する」とありました。

来週ですね。一週間切ってます。2回目の委員会も傍聴したいので、気になって所管課に電話で問い合わせたところ、本日広報発表されたそうです。webサイトには広報発表が翌日14時に掲載されるので、明日には詳しい時間や会場も明らかになると思います。

ところで、この「山ノ内浄水場跡地活用方針策定に係る調査業務」ですが、気になって調べると、「公募型プロポーザルの実施 山ノ内浄水場跡地活用方針策定に係る調査業務に関する提案の募集について」で募集されてました。予算は380万円で、委託業務の内容は以下の通りです。(説明書PDF167KB仕様書PDF106KB

誘致施設の試算モデルの作成
主な誘致施設ごとにモデルを設定し,経済波及効果や周辺への影響,立地の実現可能性等について,評価・分析を行う。
ヒアリング調査
立地の実現可能性等について,関連企業等へのヒアリングを実施する。
活用方針(案)策定
委員会の議論を踏まえ,活用方針(案)を作成し,パブリック・コメントを実施する。市民意見の整理・分析を行い,活用方針を策定する。
委員会運営補助
活用方針の策定までに委員会を6回(月1回程度)開催することを想定しており,5月開催予定の第1回委員会を除く,5回分の委員会資料の内容検討や作成を行うとともに,委員会の会場準備や議事録作成を行う。
跡地活用事業者募集要項(案)の作成
跡地活用事業者募集・選定に向け類似事例の収集や課題の抽出・検討、事業者募集要項(案)の作成

委託業務の内容の中で面白かったのは、6回予定されている委員会のうち1回目の資料・議事録作成は行政が、2回目以降は委託業者が行う点です。丸々委託する例は何度か目にしましたが、一部の回だけというのは他にもあるのでしょうか。また、前回の委員会で傍聴席にスーツ姿の人が何人かいたのは、この業務を受託しようとしている業者の方だったのでしょうか。

一方、委託業務の内容の中で気になったのは、「試算モデルの作成」と「活用方針(案)策定」です。これ自体は珍しくないのですが、青写真が有ることで、委員会での議論がそれに引っ張られないか気になります。1回目の委員会で「工業地域としての用途規制に捉われず検討する」とありました。おそらく試算モデルの業態は工業地域で用途規制されているもの(学校、宿泊施設、映画館、劇場)と大型店舗が中心になるでしょう。/p>

それから、不思議だったのが、次回の委員会が6月14日なのに、応募締切が6月15日になっていることです。2回目の委員会も委託業務対象に含まれるのですが、どうなっているのでしょうか。

最後に、前回の委員会で浄水場の地下施設は残して活かしたらどうかという意見も出ていましたが、もちろん安全・衛生管理のため部外者が簡単に出入りや見学できるところではないので、見たいと思いつつ諦めてました。が、見つけましたよ。「山ノ内浄水場について 8.ろ過池管廊(ろかちかんろう)」。流石に該当部分は写真拡大できませんでしたが、雰囲気は充分伝わってきました。

posted by 吉永ゆうき at 15:55 | Comment(0) | 山ノ内浄水場跡地

2010年05月23日

第1回京都市山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会のレポート

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5月22日18時からサンサ右京にて。

傍聴席10席がちょうど全員埋まりました。報道席には市会議員も二人来ていました。委員の飲み物は疎水物語。

会議前に1時間ほど現地を視察があったそうです。

冒頭に市長挨拶、座長選出、市長から諮問。市から答申を求められているのは「立地を誘導する施設(又は機能分野)、ふさわしい都市計画条件、調和のために配慮すべき事項」。

市の方針が5つあります。

  • 市全体の活性化
  • 地下鉄増客
  • 工業地域としての用途規制に捉われない
  • 民間活力の活用を前提
  • 一括活用

現地は、工業地域です。他に、高さ規制20m第4種高度地区、建坪率60%、容積率200%(御池通から25mまでは300%)の条件があります。工業地域は本来以下の物が建てられません。

  • 幼稚園、小学校、中学校、高等学校
  • 大学、高等専門学校、専修学校等
  • 病院
  • ホテル、旅館
  • 劇場、映画館、演芸場、観覧場
  • キャバレー、料理店、ナイトクラブ、

しかし、方針の通り、工業地域としての用途規制に捉われない議論が求められています。

また、浄水場は御池通の北側26000平米、南側32000平米の敷地がありますが、北側の内12000平米は浄水場廃止に伴うポンプ場の新設の用地となるので、今回対象となるのは、全てで46000平米となります。

以下、主な議論。初回なので、考えや感想など。

委員:地下がかなり深く掘られている。どういった物が建設可能か? 更地で渡すのか?>検討中。

委員:地下鉄については何円、何人分の増加を想定しているのか?>増客に資するという条件があるだけで、貸すか売却するかも含めて議論を踏まえて複合的に判断したい。価格も機能も考慮してほしい。

委員:京都市は今後どうなっていくのか?>市の基本計画が策定中。都市計画のマスタープランも改訂の準備中。

委員:今の時期なら売却より貸す方がいい。マンションやパチンコが手っとり早いが、そうでないなら大学や宿泊施設か。

委員:京都駅から20分以内と近い。京都市の外からも人が来るような教育施設、医療・健康施設。大型商業施設は転換期。よっぽどの施設でなければ商業施設で埋めるのは難しい。

委員:大学が地域に与えるものは大きい。大学だと税収増加につながりにくいという話も聞く。

委員:今は大学も学生を集めるのに苦労している。単に大学を持ってくればいいという話ではない。他にないような施設でないと難しい。

委員:教育と産業、研究の複合施設が良い。洛南新都は難しいのでこちらで先端施設を実現させた方が良さそう。

委員:地下の魅力的なコンクリートの施設を残せないか。昔、浄水場があったと見せられるように。赤煉瓦のように。

「今後の進め方」に議題が移る。

「月1回程度の会議で、8月までに案をまとめ、9月にパブコメ、10月に答申取りまとめの予定。市基本計画や右京区基本計画に反映される。」という市の提案。

異論は出ず、もとの活用方針の議論に戻る。

委員:先ほどの意見は面白い。産業遺産という考え方。

吉永ゆうき的視点:ここに水族館をつくるのはどうだろうか。京都駅-梅小路公園間の距離よりも駅に近いし、水の施設の遺構も活かせそう。

委員:民家が近接しているが、要望は来ているか?>基本的には無い。

委員:近隣以外からも要望がないか?>浄水場廃止の発表以降、何件か問い合わせはあったが、要望はない。


posted by 吉永ゆうき at 00:36 | Comment(0) | 山ノ内浄水場跡地

2010年05月19日

山ノ内浄水場跡地がいよいよ動き出します

先日の「人事異動と組織改編が発表されています」でも書いた通り、京都市交通局に京都市地下鉄5万人増客推進本部が設置されているわけですが、その交通局は以前の壬生車庫前から東西線太秦天神川駅上のサンサ右京に移転して2年以上経っています。

天神川を挟んで、そのサンサ右京の東にあるのが「山ノ内浄水場」です。

この浄水場は2012年度末での廃止が決まっています。水道水の缶ボトル「疎水物語」も売り出し、需要喚起しているのですが、公営水道の需要が減っているため、浄水場を整理縮小するという方針のようです。

赤字を抱える東西線の駅直近なので、その跡地は当然地下鉄の利用者が増える様な使われかたが必要です。門川市長が市会で大学誘致を検討しているかの様な報道もありましたが、該当の発言では「駅周辺の開発や地下鉄沿線への大学,集客施設の誘致など果敢に挑戦して参ります。」との発言はあっても、「山ノ内」とは言っていないので、ひょっとしたら二条駅の佛教大学のことだったのかもしれません。

そこで注目されるのが、今週発表になった「山ノ内浄水場跡地活用方針検討委員会」です。22日にさっそく1回目が開かれるようなので、傍聴レポートしたいと思います。

門川市長も「まず,学識者・市民の代表・経済界などに入っていただき,それを議論していただこうと思っています。」との方針のようです。

山ノ内浄水場の跡地利用の検討については21年度から予算がつけられ、21年度915.8万円、22年度1671万円のようです。22年度の予算の内、審議会運営補助を含む調査委託費が400万円です。

ちなみに、浄水場の横を流れる天神川については「山ノ内浄水場に寄り添う天神川」にまとめました。

posted by 吉永ゆうき at 16:52 | Comment(0) | 山ノ内浄水場跡地
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